環境事業
ガラスエッチング廃液用リサイクル剤 S-SEED
私たちは産業活動における化学薬品の使用を可能な限り少なく効率よく使える社会を目指しており、化学薬品のリサイクル技術確立への取り組みを通してお客様負担の軽減と環境負荷の低減に努めております。
液晶パネルをはじめとした、様々な用途のガラス製品の洗浄・エッチングにはフッ化水素酸をメインとした酸性薬品が使用されます。一般的には、処理能力が低下した酸性薬品は定期的に交換され、使用後の不純物を含む廃液は産業廃棄物として処理されています。
環境負荷の低減として当社では産業廃棄物として廃棄するのではなく、ガラスエッチング後の廃液をリサイクルするための添加剤を開発しております。
また、お客様の使用状況をヒアリングし添加剤だけでなく、周辺設備のご提案や液分析などのトータルサポートを行い、お客様のものづくりに貢献いたします。
ガラスエッチングの廃液を再生 S-SEED
S-SEEDはガラスエッチングに使用された廃液に投入するだけで不純物を除去し、エッチング液を再生します。今まで廃棄していた薬液を再利用することで、廃棄量を減らし環境負荷低減とコスト削減に貢献いたします。
S-SEEDは錠剤タイプとなっていますので、ハンドリングしやすく作業環境面にも優れています。
ガラスエッチング廃液用リサイクル剤
S-SEED の特長
取り扱いやすい錠剤タイプ
S-SEEDは錠剤タイプのため粉塵が舞い難く、計量や投入の際に作業者が吸引する危険を防ぎます。また必要成分をすべて配合しており、投入工程は一回で済み作業者への負担が少なく安全です。
投入するだけで自然溶解
錠剤は自然に溶解するように設計しており、撹拌機がなくても不純物との反応が進みます。
*軽く撹拌を行うことでより反応が促進します。
処理方法
必要量をリサイクルしたい廃液に投入し、撹拌または静置し反応させます。
溶け残りを防ぐため、反応終了後20分は撹拌してください。(静置の場合は数時間そのまま)
廃液1000kgに対してS-SEEDを72kg添加することで不純物を99%除去できます。(不純物濃度10%時)
導入をお考えのお客様へ
S-SEEDを使用した薬品再生のプロセス
- 廃液の分析を行い、不純物の含有量を測定し、S-SEEDの添加量を決定します。
- 廃液にS-SEEDを直接投入し、数時間静置し反応させます。(撹拌することで反応が促進します)
投入後すぐに反応が始まりますので、保護具を必ず着用し作業を行ってください。 - 反応終了後、析出した不純物と水溶液を遠心分離または自然沈降にて分離します。
- 分離後の水溶液を分析し不純物の除去量と各種酸の濃度確認、不足分の酸を添加し濃度調整を行います。
*廃液1000kgに対してS-SEEDを72kg添加することで不純物を99%除去できます。(不純物濃度10%時)
再生処理可能 薬品一覧
フッ酸 | ○ |
フッ酸+塩酸 | ◎ |
フッ酸+硫酸 | ◎ |
フッ酸+硝酸 | △ |
導入までの流れ
問い合わせ | ①問い合わせ 下記のお問い合わせフォームまたはお電話にてお問い合わせください。 概要説明と液組成、廃液量などをヒアリングさせていただきます。 |
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廃液送付 | ②廃液送付 当社からお客様へ廃液送付用の専用ボックスを送付いたします。 専用ボックスが届きましたら、500ml程度の廃液を採取し当社へご返送ください。 |
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分析 | ③分析 当社へ廃液到着後、不純物濃度、各種酸濃度の分析を行います。 |
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ご提案 | ④ご提案 分析結果をもとに、概算コストの試算を行います。 必要な設備や運用方法をご提案させていただきます。 |
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再生検証 | ⑤再生検証 ご提案させていただいた内容で問題なければ、まずは当社で再生処理を行います。 再生液はご返却いたしますので、お客様にてエッチングテストを行ってください。 |
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スケールアップ検証 | ⑥スケールアップ検証 添加剤を供給いたしますので、実際のラインでの検証を行ってください。 検証結果に基づき最適な添加剤、設備の仕様をご提案いたします。 |
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運用開始 | ⑦運用開始 お取り引きを開始いたします。 |
*廃液の分析は、廃液到着後約1週間で行います。
S-SEED (ガラスエッチング廃液用リサイクル剤)
性状 | 固体(錠剤) |
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使用方法 | 廃液に必要量を添加し、不純物を除去 【工程例】 添加→静置→分離→濃度調整 *撹拌すると反応を早めることが可能 |
設備・機械 | 塩化ビニル製またはFRP製などの処理槽を使用 局所排気装置の設置 |
廃液処理 | 廃液:都道府県知事の許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託 |
注意事項 | ・使用時は、必ず保護眼鏡・保護手袋・防毒マスクなどの適切な保護具を着用 ・吸湿しやすい為、密封し乾燥したところで保管 |