ライフサイエンス
高機能プロテインA クロマトグラフィーレジン
KANEKA KanCapATM
抗体のFc領域に特異的に結合するように改変したProtein Aをリガントとする高機能アフィニティークロマトグラフィー用のセルロース担体です。 優れたアルカリ耐性と高い抗体結合容量があります。バイオ医薬品の研究開発に有用です。
※本製品は研究用です。臨床用途には使用できません。
※KANEKA KanCapAは、株式会社カネカの登録商標です。
KanCapA Ligandについて
天然型のProteinAのC末端ドメインは、抗体のFc領域だけでなく、Fab領域にも結合します。Protein Aが抗体のFc領域とFab領域の両方に結合している場合、抗体を溶出するには、酸性度の高い溶液が必要となります。
カネカKanCapAは、変異したProtein AのCドメインを五量体化させたタンパク質で、高アルカリ耐性を有し、Fab(Fragment Antigen Binding)への結合能が減少しています。そのため、マイルドな条件での抗体の溶出が可能となります。
KANEKA KanCapA の特長
アルカリ耐性が高いため、繰り返し洗浄し使用することが可能です
Protein Aのリガントの剥離もほとんどありません。
Life cycle study
0.1Mまたは0.5MのNaOHでアルカリ性洗浄の繰り返し試験(左図)。
0.1M水酸化ナトリウムで繰り返し試験を行ったときの収率およびProtein Aの浸出(右図)
接触時間:15分、検出限界未満(1ppm未満)のリガンド浸出は1ppとしてプロット。
マイルドなpH条件(弱酸性)で抗体溶出できます
溶出プロファイルの比較
5mg/mLのレジンに IgG をロード。 溶出条件:pH 3.5 または 3.0,Strip solution:1M Acetic acid.
カネカKanCapAは、 Fab結合部位がないため、狭いpH範囲でMabのすべてのタイプ(Mab A,Mab B,IgG)を溶出することができます。
高い抗体結合能を示します
動的結合容量の滞留時間依存性
KANEKA,KanCapATMは4~6分の高い動的結合容量を示します。
マトリックス | 高架橋セルロース |
---|---|
平均粒径※1 | 65~85μm |
リガンド | 組換えProtein A(アルカリ耐性) |
結合 | 還元的アミノ化 |
動的結合容量※2 | ≧35mg(human polyclonal IgG/ml packed resin) |
安定性 | アフィニティクロマトグラフィー汎用試薬で安定 |
pH範囲 | pH2~13 |
洗浄条件 | 0.1~0.5M水酸化ナトリウム |
流速 | 最大500cm/h(層高:20~25cm) |
滞留時間 | ≧3min(推奨:4~6min) |
保存条件※3 | 20%エタノールの懸濁液の状態で1~10℃で保存 |
- 平均粒径は、累積体積分布の中間粒径です。
- 5%動的結合容量は、前端分析(滞留時間3分)で測定しています。
- 凍結禁止
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