化学のハテナ
熱可塑性プラスチックの種類について
- 熱可塑性プラスチックは耐熱性の違いで2種類に分類されています。
- 汎用プラスチック
- エンジニアリングプラスチック
(工業用途で用いられる高性能プラスチック、「エンプラ」と呼ばれる)
エンプラの明確な定義は無く各社で設定されています。
主に工業用途に使用されるもので、耐熱性が100℃以上あり、強度が50MPa以上、曲げ弾性率が2.4GPa以上の機械部材に適している高性能プラスチックをエンプラとしています。
それより耐熱性の低い一般用途に使用されるものを汎用プラスチックとして区別しています。
- エンプラは耐熱性の違いにより以下の2種類に分類されます。
- 汎用エンジニアリングプラスチック
- スーパーエンジニアリングプラスチック
(短期的耐熱性が200℃以上、長期的耐熱性が150℃以上)
ポリエチレンの種類について
- 低密度ポリエチレンLDPE(Low Density Polyethylene)
ポリエチレンの加工法により、すき間の多い構造を取ったポリエチレンのことです。
すき間が多いため、低密度となります。高密度ポリエチレンに比べ透明度が高い、つやがある、加工性が大変よい、衝撃に強いという点がありますが、耐熱性や耐薬品性にはすぐれないという特長があります。 - 高密度ポリエチレンHDPE(High Density Polyethylene)
ポリエチレンの加工方法により、すき間の少ない構造を取ったポリエチレンのことです。
すき間がないので、密度が高くなります。低密度ポリエチレンより耐熱性がよく、引っ張っても破れにくく、バリア性が高いです。
その反面、かたく伸びにくい材質です。
樹脂の加工方法について
- インフレーション法
溶かした樹脂をチューブ状に押し出します。
それに空気を吹き込ませ、膨張させることによってフィルム厚を調整し、成形します。 - Tダイ法
押出機から出た樹脂を、Tダイと呼ばれる出口から出して成形する方法です。
厚みがいろいろ変えられます。 - 射出(インジェクション)成形
金型に溶かした樹脂を流し込んで成形します。 - ブロー成形
パリソンと呼ばれるチューブ型の成形品を金型にはさみます。
その後、パリソンの中に圧縮した空気を送り込み、これを押し広げて成形します。
口が小さい中空容器に適しており、ボトル形状のものが作られる場合がほとんどです。 - 押出成形
溶かした樹脂をダイスと呼ばれる金型を通して押し出します。
同一形状の断面をもつ製品を連続的に生産できます。