化学のコトバ
や行
有機物(有機化合物) 【ユウキブツ(ユウキカゴウブツ)】
炭素が原子結合の中心となる物質の総称。
「燃えると二酸化炭素が発生する物質」、もしくは「加熱すると黒くこげて炭になる物質」を指す。
- ≪有機物の例≫
- 砂糖
- 石油
- ロウ
- 紙
- プラスチック
- 天然ガス など 有機物は燃料になるものが多く、石油を原料とする化学製品もほとんどが有機物である。
ただし、一部例外の物質もある。
もともと有機物は「生体が産出する(=生物がつくりだす)化学物質である」と、歴史的に定義されていたため、炭素を含んでいても有機物に属さない物質がある。
例えば、二酸化炭素や一酸化炭素、ダイヤモンドなどは炭素を含むが、生物に由来しないため無機物(無機化合物)に振り分けられる。
有機物(有機化合物)と無機物(無機化合物)の違いは何ですか
有機溶剤 【ユウキヨウザイ】
物質を溶かす用途で用いられる有機物の液体を指す。
例えば、ガソリンやシンナー、アルコールは有機溶剤に該当する。
有機溶剤中毒予防規則 【ユウキヨウザイチュウドクヨボウキソク】
労働安全衛生法に基づいて、有機溶剤の安全基準を定めた厚生労働省令。
工場や作業現場における有機溶剤使用時の中毒を防止することが目的。
溶液 【ヨウエキ】
2つ以上の物質が混合してできた液体のこと。
さらに、その液体は透明(無色とは限らない)で均一に混ざり合っているものである。
溶液と水溶液の違いは何ですか
溶解 【ヨウカイ】
一般的な定義は、気体・液体・固体などの物質が液体中にとけて均一な液体となる現象のことを指す。
「金属表面処理の溶解」とは、薬液が金属表面と化学反応をおこし、その薬液で金属の表面が溶ける現象を言う。
溶剤系洗浄剤 【ヨウザイケイセンジョウザイ】
有機溶剤をベースとした洗浄剤であり、溶剤系洗浄剤には次の2種類がある。
- 可燃性洗浄剤
炭化水素系・アルコール系・シリコーン系など - 不燃性洗浄剤
フッ素系・塩素系・臭素系など
溶剤系洗浄剤は一般的に浸透性がよく、細部の洗浄が可能という特長をもつ。
製品によっては「有機溶剤中毒予防規則」や「水質汚濁防止法」への対処が必要となる。
溶質 【ヨウシツ】
溶液中に溶けている物質(固体または液体、気体)のこと。
食塩水で例えるならば、水に溶けている「食塩」が溶質である。
ちなみに液体と液体を混ぜた溶液では、通常、量の少ない方を溶質という。
溶媒、溶質、溶液の関係を教えてください
溶接 【ヨウセツ】
複数の金属部材を継ぎ合わせる加工方法の1つ。
接合部分に熱や圧力を加え、部材を溶かして繋ぐ。
また、必要に応じて金属同士を繋ぐ接着剤のような役割をする金属材料(溶加材)を使用して繋ぎ合わせる場合もある。
溶接の際に起こる「溶接焼け」について
溶接焼け 【ヨウセツヤケ】
溶接を施した際に部材に生じる焼けのこと。
熱によって黒色化した層が生成される。この層をそのままにしておくと母材腐食などの原因となる。
揺動 【ヨウドウ】
ゆれ動くこと。
ゆり動かすこと。
化学研磨やめっき処理をする際、均一な処理ができるよう部材を揺動させる場合がある。
溶媒 【ヨウバイ】
溶質を溶かしている物質(液体または気体)のこと。
食塩水で例えるならば、食塩を溶かしている「水」が溶媒である。
また工業分野では溶剤と呼ばれることもある。