剥離剤
ハイス鋼・ダイス鋼上の2液性Ti系硬質皮膜除膜剤 エスツールTHD-08
ハイス鋼・ダイス鋼上の2液性Ti系硬質皮膜除膜剤、エスツールTHD-08のご紹介です。
エスツールTHD-08は、除膜に長時間を要する切削工具用の表面被覆材料TiAlN膜の除膜・剥離に最適です。TiAlN膜以外にも難溶性とされる炭化チタン(TiC)並びに窒化炭化チタン(TiCN)に対しても除膜可能です。
ハイス鋼上のTiAlN膜を除膜処理(比較写真)
処理前

処理後

エスツールTHD-08 の特長
強化したTiAlN除膜速度
除膜剤の温度を40℃程度に加温すると、約0.5μm/hrのTiAlN膜の除膜速度が得られます。(当社調べ)また、液安定性が良好なため、突沸や急激な液分解を起こしにくいという特長を有します。
- こちらの数値は参考値であり、膜の状態や処理条件によって変動します。
建浴組成
THD-08 A | 500ml/L |
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THD-08 B | 500ml/L |
素材への影響を低減
独自技術による新しい処方により、ハイス鋼(SKH等)、ダイス鋼(SKD等)をより腐食しにくい改良を行いました。工具の耐久性維持や、金型の面粗度の維持に貢献いたします。
除膜効果が長時間続く液安定性
Ti系硬質皮膜除膜剤は翌日まで除膜効果も持ち越すことが困難となっておりました。「エスツールTHD-08」は、液の安定性が良好で、従来より長く液寿命を継続するため、除膜剤の更新コスト及び廃液量の低減が可能です。
安全な処理を実現
- 低温処理可能(25℃~40℃)
- フッ素化合物 非含有
- PRTR制度非該当
テスト実績例
ハイス鋼上のTiN(窒化チタン)膜をエスツールTHD-08(常温、16時間)に浸漬して除膜
お客様よりいただいた部材を処理しています。
観察:マイクロスコープ(×20)
処理前

処理後

観察:マイクロスコープ(×100)
処理前

処理後

用途例

[用途提案]
切削工具
コーティング皮膜の除去
エスツールTHD-08 (ハイス鋼・ダイス鋼上の2液性Ti系硬質皮膜除膜剤)
性状 | A剤:淡黄色透明の強アルカリ性液体 B剤:淡黄色透明の酸性液 |
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該当法令・規制 | 医薬用外劇物(B剤のみ) |
適用膜種・適用素地 | 適用膜種:TiN、TiAlN、TiC、TiCN 適用素地:Fe合金(SKH、SKD、HSS)、ガラス、シリコンウェハー |
設備・機械 | ガラス、耐熱性の樹脂槽を使用 局所排気装置の設置 |
廃液処理 | 廃液:都道府県知事の許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託 水洗水:希釈→還元剤(亜硫酸ナトリウムなど)・過酸化水素分解酵素で分解→中和・濾過→BOD・CODを考慮して放流 スラッジ:産業廃棄物として処理 |
注意事項 | ・建浴液は保存できません ・建浴液を密閉容器に入れないでください ・使用時は、必ず保護眼鏡・保護手袋などの適切な保護具を着用 ・保管時は、必ず密栓をして直射日光を避け、換気のよい冷暗所に保管 |
詳しくはカタログ をご覧ください。