化学研磨液・エッチング液・電解研磨液
鉄鋼用光沢化学研磨液 エスクリーンK-904N
鉄鋼のバリ取り・光沢研磨に エスクリーンK-904N
エスクリーンK-904Nは浸漬タイプの鉄鋼用光沢化学研磨液です。浸漬することで鉄鋼表面を磨き、バリを取り、優れた平滑面や光沢を得ることができます。また浸漬タイプのため、凹部がある小物や複雑な形状の製品など、物理研磨では困難とされているものも容易に研磨することができます。
圧延鋼板(SPC)に化学研磨処理(比較写真)
処理前
処理後
*圧延鋼板(SPC)30mm×50mmをエスクリーンK-904N(25℃、2分)に浸漬して光沢研磨処理
鉄鋼用光沢化学研磨液
エスクリーンK-904N の特長
電力必要なし!浸漬のみで処理可能
電解研磨のように電力を必要としないため、管理が容易で作業にともなう危険性も減少します。また化学研磨液であるエスクリーンK-904Nは電解研磨や機械研磨、物理研磨に用いる大がかりな設備なども必要ないため、複雑な形状の製品でも均一に、しかも簡単に研磨することができます。当製品は浸漬するだけで鉄鋼表面を磨き、バリを取りますので、変形・歪みなどの損傷なく、平滑面や光沢面に仕上げます。
補充液を使用すると継続して研磨できる
当製品の最大のメリットは補充液を使用することで研磨力を維持できる点です。従来、化学研磨液はある程度の処理を繰り返すと研磨力が低下し、薬液を取りかえなければいけません。そのため生産ラインに組み込まれている場合、一時的にラインを止めなければならない状態になります。しかし、そんなお悩みを解決する製品がこちらのエスクリーンK-904Nです。補充液として開発したエスクリーンK-905Nを補充することで研磨力が維持され、生産効率アップの手助けをします。また連続処理ができるため、フープ品の研磨処理に使用することも可能です。
安定した化学研磨処理
鉄鋼用化学研磨液 エスクリーンK-904N 溶解量データ
処理条件 |
---|
液量 K-904N:70ml 水:280ml 35%過酸化水素水:70ml |
温度:25℃ |
素材:圧延鋼板(SPC)50cm² |
*こちらは実測値であり、規定値ではありません。
テスト実績例
構造用鋼をエスクリーンK-904N(60秒)に浸漬して光沢研磨処理
お客様より提供いただいた部材を処理しています。
処理前(構造用鋼)
処理後(構造用鋼)
鉄鋼材(10×10×5mm)をエスクリーンK-904N(常温、90秒)に浸漬して光沢研磨処理
お客様より提供いただいた部材を処理しています。
処理前(鉄鋼材)
処理後(鉄鋼材)
SPCC-SDをエスクリーンK-904N(常温、5分)に浸漬して光沢研磨処理
お客様より提供いただいた部材を処理しています。
処理前(SPCC-SD)
処理後(SPCC-SD)
熱処理後のベアリング鉄鋼をエスクリーンK-904N(常温、5分)に浸漬して光沢研磨処理
お客様より提供いただいた部材を処理しています。
処理前(ベアリング鉄鋼)
処理後(ベアリング鉄鋼)
K-904N対応材質一覧
◎:均一に光沢がでる ○:光沢はでるがムラがある △:平滑化できるが白く曇る ×:平滑化できない、または反応しない
△以上あればバリ除去は可能です。
材質名 | テスト評価 |
---|---|
SPCC(冷間圧延鋼板) | ◎ |
SS400(一般構造用圧延鋼材) | ◎ |
S25C(機械構造用炭素鋼) | ◎ |
S50C(機械構造用炭素鋼) | ◎ |
SUM43(硫黄および硫黄複合快削鋼鋼材) | ◎ |
SWRM鋼(軟鋼線材) | ◎ |
SUJ2(高炭素クロム軸受鋼鋼材) | ◎ |
マルエージング鋼(超強力鋼) | ◎ |
S45C(機械構造用炭素鋼) | ◎~△ |
STKM13A(機械構造用炭素鋼鋼管) | ○ |
SKD11(合金工具鋼鋼材・ダイス鋼) | ○ |
SKH51(高速度工具鋼) | × |
SK4(炭素工具鋼鋼材) | × |
※炭素鋼処理中はスマットが発生するため、洗浄時に超音波洗浄等が必要な場合があります。
※研磨ができればバリ除去は可能です。(※鋳物や粉末成形品は例外です。)
※テスト評価は当社での結果であり、結果を保証するものではありません。
エスクリーンK-904N (鉄鋼用光沢化学研磨液)
性状 | 微白濁の酸性液体 |
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該当法令・規制 | 医薬用外劇物 化学物質管理促進法(PRTR法) |
使用方法 | 【工程例】脱脂→脱スケール→化学研磨 温度:20~30℃ 時間:1~2分 建浴:K-904N(1容)・35%過酸化水素水(1容)・水(4容) |
設備・機械 | 耐熱塩化ビニルまたはポリエチレン製などの処理槽を使用 冷却装置・局所排気装置の設置 |
廃液処理 | 「特別管理産業廃棄物(廃酸)」に指定 廃液:都道府県知事の許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託 水洗水:金属除去→pH調整→BOD・CODを考慮して放流 スラッジ:産業廃棄物として処理 |
注意事項 | ・過酸化水素水添加後(建浴液・廃液)は密閉容器に入れない ・建浴液の保存は不可 ・使用時は、必ず保護眼鏡・保護手袋・防毒マスクなどの適切な保護具を着用 ・保管時は、必ず密栓をして直射日光を避け、換気のよい冷暗所に保管 |
詳しくはカタログ をご覧ください。